ジュゼッペ・ウンガレッティ「ディドーネの心境を叙する合唱」(抄)(土岐恒二 訳)

・  だが可能だろうか、言葉なき葛藤が
 鎮められ 夜が世紀から消えさることが?


・  わたしは知らない いずれがよりよく生きたのか
 陶酔して 絶えまなく囁くせせらぎと
 かよわく黙して立ちつくしたこのわたしとの。


・  わたしは魂のなかに 苦悩だけを秘めている