2008-01-27から1日間の記事一覧

テッド・ヒューズ(田村英之助 訳)

「ゴグ」(抄) 俺の過失は何だったか。それはもう俺の頭蓋が閉じこめた。 俺の大いなる骨は、俺の中に集め合され、 地の上を音高く進み、自分の歌に興奮する。 俺は岩や石をみない、岩や石がみているものに俺は怯える。 「十一月」(抄) 雨は一面に降り注…

柳田国男『山の人生』

山に住む者の無口になり、一見無愛想(ぶあいそう)になってしまうことは、多くの人が知っている。必ずしも世を憤って去った者でなくとも、木曾の山奥で岩魚(いわな)を釣っている親爺でも、たまたま里の人に出くわしても何の好奇心もなく見向きもせずに路(みち…