2008-02-02から1日間の記事一覧

エリク・リンドグレン「八月」(抄)(中川敏 訳)

なぜなら すべてのものはささやきのように通りすぎてい くから 成長することはない……決して 眠っている生を 眠っている死を 呼び醒すことは ない 何になろう 生の あるいは死の あのような言葉で 生命の蠟燭(あかり)に 息をふきかけたところで?

フラナリー・オコナー「高く昇って一点へ」(須山静夫 訳)

「世界が終りになったというふうな素振りをしなくてもいいんです」と彼は言った。「なぜなら、まだ終っていないからです。これからは新しい世界に住んで、気分転換のためにいくつか新しい現実に直面するんです。元気を出してくださいよ」と彼は言った。「殺…