2008-02-13から1日間の記事一覧

アンナ・アフマートワ「ヒーローのいない叙事詩」(抄)(江川卓 訳)

・せめていまは答えてちょうだい、 いったい あなたはいつか本物の生を生きたことがあるの? まぶしいばかりの美しくかわいい足で、 広場の木煉瓦を踏みしめたことがあるの?…… ・ (どれほどの死が詩人を訪れたことか、 おろかな少年よ、彼もまた死を選んだ…

中井久夫『分裂病と人類』

分裂病者の幼少期は、多くが「よい子」であるといわれるが、この手のかからず、めだたず、反抗しない、‶すなお″な「よい子」とは違う意味で、うつ病者の幼少期も、多くは「よい子」である。ただし、かいがいしい、よく気のつく、けなげな「よい子」であるよ…