2008-05-19から1日間の記事一覧

ヘンリー・ミラー『薔薇の十字架 I セクサス』(大久保康雄 訳)

会話というものは、別の、もっと微妙な思想交流の口実にすぎない。後者がうまく働かないと、言葉も死んでしまうのである。もし、ふたりの人間が、たがいに思想を交流させようと熱心であれば、会話がどんなに困るようなことになってきたところで、すこしもそれは問題に…

屈原「九章 渉江(せふかう)」(『楚辭』より)(抄) (藤野岩友)

吾が生の樂しみ無きを哀しみ、 幽獨にして山中に處る。 吾は心を變じて以て俗に從ふ能はず、 固より將に愁苦して終に窮まらんとす。 わがせいのたのしみなきをかなしみ、 いうどくにしてさんちゅうにをる。 われはこころをへんじてもってぞくにしたがふあた…