2008-07-19から1日間の記事一覧

項羽「垓下の歌(がいかのうた;垓下歌)」(全) (内田泉之助)

力山を拔き、氣は世を蓋ふ。 時利あらず、騅逝かず。 騅の逝かざる、奈何す可き。 虞や虞や、若を奈何せん。 ちからやまをぬき、きはよをおほふ。 ときりあらず、すゐゆかず。 すゐのゆかざる、いかんすべき。 ぐやぐや、なんぢをいかんせん。 力拔山兮 氣蓋…

屈原「九章 抽思(ちうし)」(『楚辭』より)(抄) (藤野岩友)

心 鬱鬱として憂思し、 獨り永歎して傷みを増す。 思 蹇産として釋けず、 曼として夜の方に長きに遭ふ。 こころ うつうつとしていうしし、 ひとりえいたんしていたみをます。 おもひ けんさんとしてとけず、 まんとしてよのまさにながきにあふ。 心鬱鬱之憂…