2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

三國連太郎・沖浦和光『「芸能と差別」の深層』

三國 だからというわけではありませんが、文化勲章のようにお上(かみ)から順ぐりに表彰される制度は、芸人にとっては、あまり嬉しいことじゃないような気がします。

村上春樹『ノルウェイの森』

おいキズキ、ここはひどい世界だよ、と僕は思った。こういう奴らがきちんと大学の単位をとって社会に出て、せっせと下劣な社会を作るんだ。

白樂天「長恨歌」(全) (田中克己)

漢皇 色を重んじて傾國を思ひ 御宇 多年 求むれども得ず。 楊家に女あり初めて長成す 養はれて深閨にあり人いまだ識らず。 天生の麗質おのづから棄てがたく 一朝選ばれて君王の側にあり。 眸を囘して一笑すれば百媚生じ 六宮の粉黛 顔色なし。 春寒くして浴…

河野裕子

逆立ちしておまへがおれを眺めてた たつた一度きりのあの夏のこと

魚玄機「人に代って、悼亡(ひとにかはって、たうばう;代人悼亡)」(全) (辛島驍)

曾て 夭桃を覩ては 玉姿を想ひ、 風を帶ぶる楊柳に、蛾眉を認めぬ。 珠 龍窟に歸る 知るも誰か見ん。 鏡 鸞臺に在るも 誰に向ってか 話せん。 此れ從り 夢に悲しまん 煙雨の夜、 吟苦に 堪へざらん 寂寥の時。 西山には日落ち 東山には月、 恨想す 了期ある…

古澤太穂

ロシア映画みてきて冬のにんじん太し

薛濤「海棠溪(かいだうけい)」(全) (辛島驍)

春は 風景をして 仙霞を駐まらしめ、 水面の魚身 總て花を帶ぶ。 人世 思はず 靈卉の異を、 競って 紅纈を將って輕沙を染む。 はるは ふうけいをして せんかをとどまらしめ、 すゐめんのぎょしん すべてはなをおぶ。 じんせい おもはず れいきのいを、 きそ…