2012-01-19から1日間の記事一覧

G・K・チェスタトン「ブラウン神父のお伽噺」(中村保男 訳)

「わたしはどうもわからないのだが、どんなものだろう、裏切りを二度かさねた者は裏切りの罪が軽くなるものかどうか」

G・K・チェスタトン「ジョン・ブルノワの珍犯罪」(中村保男 訳)

「だいたいあいまいな思いつきというものはしごくたいせつなのです。わたしはそう思う。証拠にならないようなことがわたしには決め手になるのです。性格的に不可能だということほど大きな不可能性はないと思うのです。いや、だからと言って、ブルノワ氏がよ…

G・K・チェスタトン「ジョン・ブルノワの珍犯罪」(中村保男 訳)

人間というものは、いつも時と場合にぴったり合わないことにばかりに出くわしているので、つまりは不調和や不釣合いの雑音に慣れ、いわば不協和音の曲を子守歌にして眠ってしまうわけである。ところが、なにか、いかにもしっくりしたことが起こると、たちま…