2012-02-22から1日間の記事一覧

田村泰次郎「肉体が人間である」

私は肉体の生理こそ、最も強烈にして唯一の人間的営為であることを、骨身に徹して知った。人間のどんな考えも、肉体を基盤にしなければ、頼りにならないものであることを、私は信じる。肉体こそ、すべてだ。三十七歳の私の肉体が、それを確信している。私は…

田村泰次郎「肉体が人間である」

私は思想というものを、自分の肉体だと考えている。自分の肉体そのもの以外に、どこにも思想というものはないと思っている。従って、私は自分の肉体性が、まだ十分作品行動として具体化されていないということで、私の小説はまだ十分に思想的でないとは自覚…