2012-03-25から1日間の記事一覧

寺山修司『幻想図書館』

人は誰でも、他人を襲うとき(それが戦場であれ、情事の戯れのときであれ)じぶんの顔を鏡にうつして見ておどろくだろう。 気がつかなかったが、自分もまた一匹の狼だったのである。

寺山修司『幻想図書館』

文字(意味)を消すことによって、自らをすり減らし、やがて自身も消えていってしまう消しゴムには、ひとごとならぬ親しみを覚えたのだ。私は、世界各地の消しゴムを蒐集したが、それらは「蒐集箱」に入っている限りは、ただのゴムであって「消しゴム」では…

寺山修司『幻想図書館』

むしろ、畸型を差別し、(しかもひそかに製造しつづける操作の中に)権力者の原政治的な悪への欲望がひそんでいると思うのだが、どんなものだろうか?

寺山修司『幻想図書館』

「どんな形態の人間だって、存在し得る」のであり、標準的な人間というのは、幻想にすぎないのだ。 「勝手に標準人間のイメージをデッチあげておいて、そのカテゴリーに入らないからといって、〈不具〉よばわりすることこそ差別ではないか」 と花園神社の見…