2013-04-23から1日間の記事一覧

北原白秋『童心』

人間、人間という此の言葉くらい甘えものの人間に取って融通のきく簡易な自己弁護の武器はあるまい。

明恵『栂尾明恵上人遺訓』

人は阿留辺幾夜宇和(あるべきようわ)と云ふ七文字(しちもんじ)を持(たも)つべきなり。僧は僧のあるべき様(よう)、俗は俗のあるべき様なり。 *「あるべき様」は、現今の「〜らしく」に相当する。僧籍にある者も、また俗人も、共に自分のあるがままの姿を大事…

吉川英治『草思堂随筆』

行き詰りは展開の一歩である。

アンダソン「グロテスクな人々についての本」(小島信夫・浜本武雄 訳)

世界がまだ若かったはじめのころ、おびただしい数の思想があったが、真実などというものはまだなかった。ところが人間がいろいろな真実を自分でつくりだし、一つ一つの真実はおびただしい数のあいまいな思想の寄せ集めだった。こうして世界じゅういたるとこ…