2013-04-29から1日間の記事一覧

亀井勝一郎『人生論』

我々は誤解されたといって立腹するけれど、しかし理解したような顔をしている人間の薄情さの方にむしろ立腹すべきである。

萩原朔太郎『虚妄の正義』

最も親しき友人というものは、常に兄弟のように退屈である。

金子光晴『そろそろ近いおれの死に』(『塵芥』所収)

孤独なんて 脂下(やにさが)ってる奴は、 たいてい何か下心があって、 女共にちやほやされたい奴だ。 *「俺だって、似たような奴だった」と自ら認めてもいる。

フランソワ・ラブレー『ガルガンチュワ物語』「ラブレー第一之書」(渡辺一夫 訳)

さて、親愛なる諸君も、お楽しみになるがよいし、愉快に、この先の話を読まれ、体を寛がせ、腰の保養をされるがよろしい! いや、まだ言うことがあったな、そこな驢馬のふぐり野郎ども、――いっそ疳疽(よこね)に罹って跛足(びっこ)になるがよい!――私の盃のお…

フランソワ・ラブレー『ガルガンチュワ物語』「ラブレー第一之書」(渡辺一夫 訳)

この書(ふみ)を繙(ひもと)き給う友なる読者よ、 悉皆の偏見をば棄て去り給えかし。 また読み行きて憤怒すること勿れ、 この書は禍事(まがごと)も病毒をも蔵(おさ)めざれば。 げにまことなるかな、笑うを措きては、 全きものをここに学ぶこと僅かならむ。 我…