2015-08-30から1日間の記事一覧

シェイクスピア『冬物語』(小田島雄志 訳)

ポーリーナ 現在というものはつねにいかなる過去よりもおのれが上と 自慢するもの

シェイクスピア『冬物語』(小田島雄志 訳)

ポリクシニーズ しかし実は その人工の手そのものが自然なのだ。

シェイクスピア『冬物語』(小田島雄志 訳)

ポリクシニーズ それはそうかもしれぬ。だが、 なんらかの手を加えて自然がよりよくなるとすれば、 その手を生み出すのも自然なのだ。したがって、 自然にたいして加えたとあなたの言うその人工の手も、 実は自然の生み出す手に支配されているのだ。

シェイクスピア『冬物語』(小田島雄志 訳)

ポーリーナ 饒舌が役に立たぬとき、無邪気な沈黙は なにより人の心を動かすものです。

シェイクスピア『冬物語』(小田島雄志 訳)

カミロー たしかに私は怠慢で、ばかで、臆病かもしれません、 そのうちのどの一つでもまぬがれている人間はおらず、 この世の数かぎりないいとなみのなかで、いつかは おのれの怠慢、愚かさ、臆病が顔を出してしまうものです。