セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

わたしたちは一種恥じいっていた…… あたかも有罪であるかのように…… 悲しみをよりよく守るため、もう身動き一つしなかった…… わたしたちは母ともども、テーブルにじかにうつぶせて泣いた…… 腹も減らなかった…… もうなんにも欲しくなかった…… わたしたちはすでにたいした場所を占めていなかった、だが、もっともっと小さくなりたいと思った…… 誰かに、あらゆる人に許しを乞いたいと…… わたしたちはたがいに許し合った…… おたがいに深く愛してくれるように乞うた…… おたがいに相手をなくすことが恐かったのだ……永久に……