2015-05-27から1日間の記事一覧

『孟子』(離婁上)

曾子曾セキ(「セキ」は、上部「析」+下部「日」)を養ふに、必ず酒肉有り。將に徹せんとするや、必ず與(あた)ふる所を請ふ。餘り有りやと問へば、必ず有りといふ。曾セキ死す。曾元(そうげん)曾子を養ふに、必ず酒肉有り。將に徹せんとするや、與ふる所を請…

『竹取物語』

八月十五日ばかりの月にいでゐて、かぐや姫、いといたく泣きたまふ。人目も、今はつつみたまはず泣きたまふ。これを見て、親どもも、「何事ぞ。」と問ひ騒ぐ。かぐや姫、泣く泣く言ふ、「さきざきも申さむと思ひしかども、かならず心惑はしたまはむものぞと…

セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

わたしたちは一種恥じいっていた…… あたかも有罪であるかのように…… 悲しみをよりよく守るため、もう身動き一つしなかった…… わたしたちは母ともども、テーブルにじかにうつぶせて泣いた…… 腹も減らなかった…… もうなんにも欲しくなかった…… わたしたちはす…

セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

もはや世界には、われわれの焼かれる火しかのこっていない……

セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

母はわたしが生きていくためにあらゆることをした、たぶん生れてきたこと自体がまちがいだったのだ。

セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

人間は束の間のものだ、たしかにそうだ、だがわれわれはもうたっぷり束の間のものでありすぎた。

セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

「ああ! 死をこさえながら死を楽しんでる、それが〈人間〉てもんだ」