セリーヌ『なしくずしの死』(滝田文彦 訳)

 こうしてわれわれはまたも孤独だ。すべてはこんなにも遅く、重く、もの悲しい…… もうじきわたしは年をとるだろう。そしてついにはこれも終りになるだろう。わたしの部屋にはおおぜいの連中がやって来た。やつらはいろいろなことを言った。たいしたことじゃなかったが。そして出ていった。やつらはめいめい世界の片隅で年をとり、惨めでのろくなった。