プロタゴラス

 万物の尺度は人間である.あるものについてはあるということの,ないものについてはないということの.


プラトン『テアイテトス』(および『クラテュロス』)に引用されているプロタゴラスの言葉.この言葉はしばしば「人間は万物の尺度である」として引用されているが,この文章の主語はあくまでも「万物の尺度」であって「人間」ではない.言い換えれば,プロタゴラスは「人間とは何か」と問うて,それは「万物の尺度」であると答えたわけではない.)