ボンヘッファー『十年後』(E・ベートゲ 編『ボンヘッファー獄中書簡集』村上伸 訳)

愚かさは悪よりもはるかに危険な善の敵である。悪に対しては抗議することができる。それを暴露し、万一の場合には、これを力ずくで妨害することもできる。悪は、少なくとも人間の中に不快さを残していくことによって、いつも自己解体の萌芽をひそませている。愚かさに対してはどうしようもない。