G・K・チェスタトン「シーザーの頭」(中村保男 訳)

「なにが不思議だと言って、あなたほど不思議なものはありませんわ」と娘はさじを投げた格好で言った。「でも、あなたの不思議さのなかにはなにか中心がありそうだわ」
「なによりもおそろしいのは、中心のない迷路です。だからこそ無神論者は夜ごと悪夢にうなされる」