G・K・チェスタトン「器械のあやまち」(中村保男 訳)

「あんたはいつも忘れておいでですよ」と神父は述べた――「その信頼にたる器械を動かすのは、いつも信頼できぬ器械だということをね」
「と言うと?」
「つまり人間ですよ。わたしの知っているかぎり、人間こそいちばん信頼できぬ器械なんです」