ニーチェ『道徳の系譜』(木場深定 訳)

恐らくわれわれもなおわれわれ自身の仕事に対して「余りに善良」なのであろう。恐らくわれわれも、いかにその侮蔑者であることを自負していようとも、やはりこの道徳化された時代趣味の犠牲であり、餌食であり、患者なのであろう。――恐らくそれはまたわれわれにもなお伝染するであろう。

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