2011-10-20 山田風太郎『戦中派不戦日記』 引用 運、この漠然とした言葉が、今ほど民衆にとって、深い、凄い、恐ろしい、虚無的な――そして変な明るさをさえ持って浮かび上った時代はないであろう。東京に住む人間たちの生死は、ただ「運」という柱をめぐってうごいているのだ。