スーザン・ソンタグ『反解釈』(高橋康也、出淵博、由良君美、海老根宏、河村錠一郎、喜志哲雄 訳)

内容を極度に重く見る結果何が生じるかといえば、それは解釈という試み――絶えることのない、そして決して成就することのないあの企図である。これを逆に言っても同じである。すなわち、芸術作品を解釈しようとしてこれに近づく習癖があるからこそ、作品の内容などというものが存在するという幻想が保たれるのだ。

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