懐奘『正法眼蔵随聞記』

他の非を見て、わるしと思うて、慈悲を以てせんと思わば、腹立つまじきように方便して、傍らのことを言うようにてこしらうべし。
〈解釈〉他人の間違っている点を見てそれは悪いことだと思って、思いやりでもって教え導こうと思ったならば、その人が注意されたことに対して腹を立てないようによくよく手立てを考えて、(面と向かってあからさまにずばりと言うのではなく、)ほかのことを言うようにして、導くべきである。