陶潛「雜詩」(抄) (星川清孝)

盛年重ねて來らず、一日再び晨なり難し。
時に及んで當に勉勵すべし。歳月は人を待たず。


せいねんかさねてきたらず、いちじつふたたびあしたなりがたし。
ときにおよんでまさにべんれいすべし。さいげつはひとをまたず。


盛年不重來 一日難再晨
及時當勉勵 歳月不待人


元気盛りの年は一生のうちに重ねては来ないのであり、一日のうちに再び朝にはなり難いのである。それ故によい時を失わないで、間に合ううちに、当然何事にもつとめはげまねばならぬ。歳月は人を待たないで、忽ち去ってしまうのである。