駱賓王(らくひんわう)「帝京篇(ていけいへん)」(抄) (齋藤晌)

相顧るに百齡皆待つ有り。
居然として萬化咸く應に改まるべし。


あひかへりみるにひゃくれいみなまつあり。
きょぜんとしてばんくゎことごとくまさにあらたまるべし。


相顧百齡皆有待
居然萬化咸應改


 よく考えてみると、人生百歳といっても百歳になるものはほとんどいない。たとえ百歳になったところで、どうせ死なずにはいない。誰でも死が待ちかまえている。
 どうにもこうにも万物の法則として一切は変化しなければならぬ。