ドストエフスキー『罪と罰』(工藤精一郎 訳)

人間がもっともおそれているのは何だろう? 彼らがもっともおそれているのは、新しい一歩、新しい自分の言葉だ。だからおれはしゃべるだけで、何もしないのだ。いや、もしかしたら、何もしないから、しゃべってばかりいるのかもしれぬ。