2008-07-12から1日間の記事一覧

白樂天「府西の池(ふせいのいけ;府西池)」(全) (田中克己)

柳 氣力なくして枝まづ動き 池に波の文あり冰ことごとく開く。 今日 知らず誰か計會せる 春風 春水 一時に來る。 やなぎ きりょくなくしてえだまづうごき いけになみのもんありこほりことごとくひらく。 こんにち しらずたれかけいくゎいせる しゅんぷう し…

杜甫「江頭に哀しむ(かうとうにかなしむ;哀江頭)」(抄) (目加田誠)

人生情有り 涙臆を沾ほす 江水江花 豈終に極らんや じんせいじゃうあり なみだおくをうるほす かうすゐかうくゎ あにつひにきはまらんや 人生有情涙沾臆 江水江花豈終極 人と生まれて、情というものをもつ以上、私はどうしても涙に胸をうるおさずにはいられ…

李白「酒を把って月に問ふ(さけをとってつきにとふ;把酒問月)」(抄) (青木正兒)

青天 月有って來幾時ぞ 我 今 盃を停めて一たび之を問ふ。 人が明月を攀づるは得可からず 月行 却て人と相隨ふ。 せいてん つきあってこのかたいくときぞ われ いま はいをとどめてひとたびこれをとふ。 ひとがめいげつをよづるはうべからず げっかう かへっ…