杜甫「江頭に哀しむ(かうとうにかなしむ;哀江頭)」(抄) (目加田誠)

人生情有り 涙臆を沾ほす
江水江花 豈終に極らんや


じんせいじゃうあり なみだおくをうるほす
かうすゐかうくゎ あにつひにきはまらんや


人生有情涙沾臆
江水江花豈終極


人と生まれて、情というものをもつ以上、私はどうしても涙に胸をうるおさずにはいられぬ。無情な川の水、川辺の花は、人の悲しみにかかわりなく、いつとて尽きることはないであろう。