2008-07-13から1日間の記事一覧

「蓼莪(りくが)」(「『詩經』 小雅 谷風之什(こくふうのじふ) 」より)(抄) (高田眞治)

父や我を生み 母や我を鞠ふ 我を拊し我を畜ひ 我を長じ我を育し 我を顧み我を復し 出入我を腹く 之が徳に報いんと欲すれども 昊天極り罔し ちちやわれをうみ ははやわれをやしなふ われをぶしわれをやしなひ われをちゃうじわれをいくし われをかへりみわれ…

屈原「九章 渉江(せふかう)」(『楚辭』より)(抄) (藤野岩友)

前世を與りて皆然り、 吾又何ぞ今の人を怨まん。 余將に道を董して豫せざらんとす。 固より將に重ねて昏くして身を終へんとす。 ぜんせいをこぞりてみなしかり、 われまたなんぞいまのひとをうらまん。 われまさにみちをただしてよせざらんとす。 もとよりま…

陶潛「癸卯十二月中の作、從弟敬遠に與ふ(きばうじふにぐゎつなかごろのさく、じゅうていけいゑんにあたふ;癸卯十二月中作與從弟敬遠)」(抄) (星川清孝)

意を寄す一言の外、玆の契誰か能く別たん。 いをよすいちごんのほか、このけいたれかよくわかたん。 寄意一言外 玆契誰能別 この一言の外に寄せた私の深い心、それをわり符を合わせたように理解してくれる人、この心の一方のわり符を別ち持ち得る人は誰であ…