2011-09-30から1日間の記事一覧

クシシュトフ・ザヌーシ「アンドレイ・タルコフスキーを回想して……」(岩本和久 訳)(アネッタ・ミハイロヴナ・サンドレル 編、沼野充義 監修『タルコフスキーの世界』所収)

アメリカでの公開討論の時、『ノスタルジア』の上映の前に、私はナイーヴなアメリカの観客の質問を通訳した。この観客は、アンドレイの中に精神的な指導者を見て、質問したのだ。「幸福になるために、私は何をせねばならないのですか?」アンドレイは、この…

「タルコフスキーとコージンツェフの往復書簡から 「私はよく、あなたのことを考えます……」」(岩本和久 訳)(アネッタ・ミハイロヴナ・サンドレル 編、沼野充義 監修『タルコフス

A・タルコフスキーからG・コージンツェフへ 作品がはかどらないほど、素晴らしい結果のチャンスが大きくなるのです。

「インタビュー アンドレイ・タルコフスキー映画芸術について語る」(沼野充義 訳)(アネッタ・ミハイロヴナ・サンドレル 編、沼野充義 監修『タルコフスキーの世界』所収)

しかし、残念ながら、この二十世紀に支配的なのは、個人主義者である芸術家が、芸術作品の創造を目指すかわりに、それを自分自身の「私」を突出させるために利用するという傾向です。芸術作品はそれを作り出す者の「私」を表現するための手段となり、言わば…

「インタビュー アンドレイ・タルコフスキー映画芸術について語る」(沼野充義 訳)(アネッタ・ミハイロヴナ・サンドレル 編、沼野充義 監修『タルコフスキーの世界』所収)

映画は二十一世紀にとって、トルストイやドストエフスキーの小説と同等の意義のある作品を作り出す能力を持っている。その上、私は固く信じているのだが、現代において自国の文化の水準を何よりもよく表すことができるのは、まさに映画なのだ。古代において…