「インタビュー アンドレイ・タルコフスキー映画芸術について語る」(沼野充義 訳)(アネッタ・ミハイロヴナ・サンドレル 編、沼野充義 監修『タルコフスキーの世界』所収)

映画は二十一世紀にとって、トルストイドストエフスキーの小説と同等の意義のある作品を作り出す能力を持っている。その上、私は固く信じているのだが、現代において自国の文化の水準を何よりもよく表すことができるのは、まさに映画なのだ。古代においてその役割を、ドラマが果たしたように。このことを理解していない国があるとしたら、それはその国にとって困ったことだ。その場合、映画は枯渇し、不要なものとして消滅してしまうだろう。