2013-02-22から1日間の記事一覧

〔俗諺〕

縁有れば千里も来たりて相(あい)会い、縁無ければ対面すれども相逢わず。 縁があれば、いくら遠い所でも、会う機会がある。縁がなければ、道で顔と顔を向き合わせても、相手の顔を見知ることができない。

『荘子』

入りて蔵(かく)るる無く、出でて陽(あらわ)るる無し。 内面のことばかり考えてその中にこもってはならない。逆に、人間関係のことばかり考えて人目につくような行動をしてはならない。内面と交際のどちらにも片寄らず、二つのバランスをとるようにするべきで…

レイ・ブラッドベリ『火星年代記』(小笠原豊樹 訳)

「癪だな」と、ヒンクストンが言った。「隊長の許可を得てわたしはあの町に行ってみたいですよ。太陽系内の惑星には、似たような思考パターンや文明曲線が存在するのかもしれません。これが心理的思想的大発見の糸口になるかもしれないのですよ!」 「まあ、…

J.L.ボルヘス「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」(鼓直 訳)

現実にも秩序がある、という答えは無効だ。そのとおりかもしれないが、しかし現実は、われわれが究極的に認識しえない神の法則――換言すれば、非人間的な法則――にしたがっている。

カフカ『城』(前田敬作 訳)

そのとき、Kは、これで他人とのあらゆるつながりが断ち切られ、もちろん、自分はこれまでよりも自由な身になり、ふつうなら入れてもらえないこの場所で好きなだけ待っていることができる、そして、この自由は、自分が戦いとったもので、他人にはとてもできな…