イジドル・デュカス『ポエジーII』

 人間はまことに偉大であり、その偉大さはじつに、彼が自分の悲惨さをみずから知ろうとはしない、という点に見てとることができるほどである。木は自分の偉大さを知らない。偉大であるとは、自分を知っているということである。偉大であるとは、自分の悲惨さを知ろうとしないことである。その偉大さが悲惨さを否認してしまうのだ。国王の偉大さである。