ル・コルビュジエ『コルビュジエ 伽藍が白かったとき』(生田勉・樋口清 訳)

色彩とは? それは身体の中にたくましくめぐる血である。色彩とは、生命のしるしである。庭や畠にある花には「古色」はない。空は天気のよいときには青い。耕しおこされた土、立った岩、露わな地層などのくすんだ協和音は、冬のあとの春ごとに生まれかわる生の爆発の堅固な踏み切り台である。色彩!