芹沢俊介『母という暴力』

 母というのは自分以上の自分だと鶴見俊輔は言います。生まれる以前にすでに子どもの自己は、望んだわけでもないのに母に領有されてしまっているのです。この事態は暴力であり、子どもの自己にとって死に相当するといえるのではないかと思います。教育は子どもの死を欲望するのです。