杜甫「垂老の別れ(すゐらうのわかれ;垂老別)」(抄) (目加田誠)

人生 離合有り
豈に衰盛の端を擇ばんや
昔少壯なりし日を憶ひ
遲廻して竟に長嘆す


じんせい りがふあり
あにすゐせいのたんをえらばんや
むかしせうさうなりしひをおもひ
ちくゎいしてつひにちゃうたんす


人生有離合
豈擇衰盛端
憶昔少壯日
遲廻竟長嘆


人生には、会うとわかれるとはつきもので、それには老年と若いときとの区別はない。しかし私は自分の若く元気だった日のことを憶い出し、心ためろうて立ち去りかね、結局長いためいきをつくのである。